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2006年4月14日 (金)

危険な民意

4月4日、広州市の治安関係の委員会で、広州市委員会副書記の張桂芳氏が、警官が「砍手党」(被害者の腕を切り落とす武装強盗)に対し、思い切って発砲できるようにすべきだ、と要求しました。

この発言は、「人民警察法」や「人民警察使用警械和武器条例」に抵触するものだとして、複数のメディアで批判されましたが、一方でインターネット上でのアンケートでは約8割の人々が張氏の発言を支持するという現象が見られました。こうしたネット上の意見に対し、『燕趙都市報』に掲載されたコラム、朱四倍「“暴を以って暴を制する”は危険な民意」をご紹介します。

考えさせられるニュースではある。バーチャルなネット空間では少なからぬ人々が自分の本音を語る。そして8割のネットユーザーが警察の発砲を支持し、ついには「除暴」を「天経地義」と考え、この種の発想の「公共性」を突出させるためか、これは民意だ、とまで言う。しかし、現代社会において、この「除暴」の類の字面は野蛮な「江湖」時代を想起させる。民主・法治・人権を押し頂く現代社会においては、荒唐無稽なものである。

社会規範の無力が暴力の要素の成長させていること、砍手党の出現はその証拠である。わが国は現在、一つのモデルからもう一つのモデルに移る社会転換期にあるが、衝突や摩擦が起こることは必定である。社会の各領域で巨大な変化に直面している今日、社会の整合システムとコントロール・システムはこの変化に対して遅れをとっている。元々の政治を基礎とした社会のコントロールと整合システムは、いまだに社会経済を基礎としたシステムに転化しておらず、いま存在する問題は短期的には消滅しないだろう。社会心理学では、個体攻撃性の行為が生まれる原因は挫折と不公平に遭遇した後に形成された巨大な怒りであると考える。この怒りは暴力行為発生の仲介となって、一部の人を実際に暴力行為に走らせる。筆者の見るところでは、砍手党の出現した原因に注意することが「暴を以って暴を制する」よりもはるかに重要であり、理性的である。

8割のネットユーザーが「警察が発砲すること」に賛成したのは暴力にハイジャックされた民意である。イギリスの社会心理学者リチャード・スティーブンスはかつて、心理的バランスを失った社会環境では、道徳規範に違反する行為がもし発生すると、個性なき群集が集まり、極めて集団的暴力を発生させやすいと指摘している。これが「暴を以って暴を制する」が支持される原因である。しかし、この非理性的民意は現代社会と相容れることのない危険な民意である。事実、民意は必ずしも公平なわけではないし、文明的なわけでもない。社会の経験は説明する。公衆の意見は往々にしてある種の暴力性を帯びた、暴力にハイジャックされた民意であり、必ずしも我々を民主・法治の道に導いてくれるものではない。

8割のネットユーザーが「警察の発砲」に賛成したのは、感情的になった民意である。この民意は砍手党への恨みを表したものというよりは、現在の社会治安、社会安全に対する不安を表したものである。まさにこのことによって、我々は暴力の威嚇の下での民意は危険な民意であるとみなす理由がある。この前提に立って、筆者は理性的な方法で問題を解決することを期待したい。そして、政府が法治によって砍手党問題を解決し、公衆に平和で安全な環境を与えることを期待したい。理性的ではない民意を利用して目的の達成を求めるのではなく。

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